気を呑む(読み)きをのむ

精選版 日本国語大辞典 「気を呑む」の意味・読み・例文・類語

き【気】 を 呑(の)

① じっと息をころす。かたずをのむ。
太平記(14C後)三三「御所中の男女気を呑(ノ)み、近習の従者涙を押へて」
気持の上で相手を威圧する。「相手の気を呑んでかかる」。多くは「気を呑まれる」の形で用い、気持の上で相手の勢いに威圧される、思いがけない様子にあっけにとられる、の意にいう。
※太平記(14C後)一三「源氏若干大勢と聞ゆれば、待軍して敵に気を呑(ノマ)れては叶はじ」
③ 苦しい状況になる。
※天草本伊曾保(1593)鳥と、獣の事「ソノ トキ チョウルイ タビタビ リヲ ウシナウテ、qiuo(キヲ) nomi(ノミ)、コエヲ ノム トコロニ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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