気掛・気懸(読み)きがかり

精選版 日本国語大辞典 「気掛・気懸」の意味・読み・例文・類語

き‐がかり【気掛・気懸】

〘名〙
① (形動) 気にかかること。特に、事態がよくない方向へ行くのではないかと、心配なこと。また、そのさま。懸念(けねん)
※虎寛本狂言・米市(室町末‐近世初)「遣り付た物を遣らねば気がかりな」
多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「偽(うそ)を八分に聞いても少しは懸念(キガカリ)気味で」
② (Sorge の訳語) ハイデガー用語。世界内存在としての人間の現存在の本質が不安としてとらえられる、その構造をいう。ゾルゲ関心憂慮

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