水到りて渠成る(読み)みずいたりてきょなる

故事成語を知る辞典 「水到りて渠成る」の解説

水到りて渠成る

状況が整えば、ものごとは自然とできあがることのたとえ。

[使用例] 私の翻訳はある計画を立てて、それに由って着々実行して行くとうよりは、むしろ水到り渠成ると云う風に出来るに任せてっているのだから[森鷗外*訳本ファウストについて|1913]

[由来] 「景徳伝灯録―一二」に出て来るエピソードから。九~一〇世紀の中国禅僧、南塔こうゆうは、弟子から「もんじゅさつにも先生はいたのでしょうか」と尋ねられた際、「水到りて渠成る(水が流れてくると、自然に川筋ができるものだ)」と答えたということです。これが、後に、ある状況になると自然とものごとができあがるという意味だと解釈されるようになりました。たとえば、一〇~一一世紀の文人しょくは、その文章にたびたび、このことばを引用しています。

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