景徳伝灯録(読み)ケイトクデントウロク

デジタル大辞泉 「景徳伝灯録」の意味・読み・例文・類語

けいとくでんとうろく【景徳伝灯録】

代の仏教書。30巻。道原著。1004年成立。禅宗伝灯正法を伝える意味)の法系を明らかにしたもので、過去七仏から始め、インド・中国歴代の諸師1701人の伝記系譜を述べた書。中国禅宗史研究の根本資料伝灯録

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世界大百科事典(旧版)内の景徳伝灯録の言及

【公案】より

…機縁,因縁,話頭,または単に話ともいう。宋初につくられる禅宗史書の一つ《景徳伝灯録》に,過去七仏より編者の時代に至る,1701人の仏祖の名を掲げ,その問答を伝法の順に集録することから,一千七百の公案という発想があらわれる。公案は,上述にあるように,もともと裁判所の判決のことであり,一度決定されると,何びともこれに従わねばならぬ,先例の意味より,従来の経論や教義以外に,仏法のよるべき公理として,これが禅の悟りを示す標準となった。…

【伝灯録】より

…蘇州承天寺の道原の作。北宋の景徳1年(1004)に真宗に上進し,勅許によって入蔵されたことから,《景徳伝灯録》とも呼ばれる。時の宰相,楊億の序がある。…

※「景徳伝灯録」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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