水底噴火(読み)すいていふんか(その他表記)subaqueous eruption

改訂新版 世界大百科事典 「水底噴火」の意味・わかりやすい解説

水底噴火 (すいていふんか)
subaqueous eruption

地下のマグマ陸上に噴出するかわりに水底に噴出すると,まったく異なった様式噴火を生ずる。水は空気に比べて熱容量が大きく,高い熱伝導率をもち,また蒸発するときに大量の潜熱を吸収するので,水と接触したマグマは空気と接触したときよりもはるかに急激に冷却される。また深海底では,高い水圧のためマグマ中の揮発性成分の効果的な発泡が阻害され,爆発的な噴火は起こらない。陸上に噴火すればパホイホイ溶岩になるような低粘性の玄武岩質マグマが水底に噴出すると,円筒状や楕円体状の特徴的な構造を有する枕状溶岩を生じる。粘性が高いマグマは水底で破砕され,ハイアロクラスタイトを生じる。したがって陸上の溶岩流に比べて,水底に噴出した溶岩流は厚さ/面積比が一般に大きく,破砕度がはるかに大きい。大量の火砕物質は水底火口から遠ざかるにしたがい,非火山性砕屑岩に漸移する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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