水揚(読み)みずあげ

精選版 日本国語大辞典 「水揚」の意味・読み・例文・類語

みず‐あげ みづ‥【水揚】

〘名〙
① 船に積んだ荷物や魚介類などを陸にあげること。
※浮世草子・日本永代蔵(1688)一「この浜に西国米水揚(ミヅアゲ)の折ふし」
漁業で、水産物をとること。また、その量。漁獲高。転じて、商売の売上高
原子椎茸と(1954)〈吉村昌光〉九「戦前には年間五百万屯以上の水揚をし」
③ 水を上に揚げること。水をくみあげること。
※或る女(1919)〈有島武郎〉前「岡の上には水上げの風車が、青空に白い羽根をゆるゆる動かしながら」
生け花で、切花を水切りしたり、根を焼いたりして、草木が水をよく吸収して長く保つようにすること。また、その切花が水を吸い上げること。
※正風遠州活花独稽古(古事類苑・遊戯一三)「朝顔の水あげには、朝がほのつるの根へ、よき茶をせんじ煮立たるを付懸置」
遊女娼妓が初めて客に接すること。
評判記・けしずみ(1677)「大まらのおとこ、ちいさきしんぞうのみつあげせんとどしめきたる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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