水撃ポンプ(読み)すいげきぽんぷ(英語表記)water-hammer pump

日本大百科全書(ニッポニカ) 「水撃ポンプ」の意味・わかりやすい解説

水撃ポンプ
すいげきぽんぷ
water-hammer pump

落差で流れる水を間欠的にせき止め、その際に発生する水撃圧力を利用して高所に揚水するポンプ実際に用いられるものは、駆動水量毎時1~40立方メートル、落差1~30メートルで、揚程約300メートルである。揚水能力のわりに大型となるためあまり使用されなかったが、外部からの動力を必要とせず、運転コストが少なくてすむので、省エネルギーポンプとして近年注目されている。

池尾 茂]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水撃ポンプ」の意味・わかりやすい解説

水撃ポンプ
すいげきポンプ
hydraulic ram

低落差で流動する水を間欠的にせきとめ,その水撃作用を利用して水の一部を高所に汲上げる揚水装置。 1m以下のわずかな落差にも適用できる利点があり,多く河川に沿って設け,その流水を利用して灌漑などに用いられるが,容量に比して形が大きいので日本ではほとんど使用されていない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報