落差(読み)らくさ(英語表記)throw

翻訳|throw

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

落差
らくさ
throw

断層によって生じた垂直方向のずれ。断層によって生じたその両側地層のずれは種々の方向をとるが,垂直変位量でずれの量を表わしたものを落差という。落差を求めるには,同一地層の断層面の両側におけるそれぞれの位置を調べ,その間の垂直距離をはかる。小さな断層では落差は数 cm~数m程度であるが,落差数 kmに及ぶ大きな断層もある。

落差
らくさ
head drop

重力のもとで運動する流体の2点間の高さ,すなわち位置水頭の差をいう。流体のもつ位置エネルギーに相当し,水力発電では流体の落下により,この位置エネルギーが運動エネルギーに変ることを利用する。逆に揚水ポンプでは落差に相当する運動エネルギーを流体に与えなければならない。実際の応用では単に高さだけでなく,流体を導く抵抗などを考慮した実効落差を用いる。

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デジタル大辞泉の解説

らく‐さ【落差】

水が流れ落ちるときの、上下の水面の高さの差。「落差20メートルの滝」
物体が落下するときの高低の差。
二つのものの間の差。水準などの高低の差。「理想と現実との落差

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精選版 日本国語大辞典の解説

おとし‐ざし【落差】

〘名〙 刀の末端(鐺(こじり))を下げて刀を差すこと。こじりさがり。
※浮世草子・好色一代男(1682)四「ぱっぱの大小おとしざし、虚無僧(こもぞう)あみ笠ふかく、太緒(ふとを)の雪駄(せった)位勝(いかつ)げにはきなして」

らく‐さ【落差】

〘名〙
① 水が流れ落ちる上・下の水面の差。特に有効落差に対して自然落差・総落差ということもある。ヘッド。
※日本拝見‐佐久間ダム(1955)〈大宅壮一〉「高さ百五十メートルのダムでせきとめて、三億三千万立方メートルの水をため、百三十三メートルの落差をつくり」
② 物体が落下する時の、落下開始点から着地点までの高低の差。〔英和和英地学字彙(1914)〕
③ 転じて、二つのものの間の水準・価値などの高低の差。
※志賀直哉論(1953)〈中村光夫〉祖父直道「彼の青年期の苦しみは、〈略〉ありたいと思う自己と現実の自己との落差の意識であったのは」

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世界大百科事典内の落差の言及

【断層】より

…断層面をはさんで隣りあっていた2点間の断層運動後の距離を実移動といい,実移動の走向方向の成分を走向移動,傾斜方向の成分を傾斜移動という。また実移動の鉛直成分を落差という(図1)。 断層面に沿って周囲の岩石が破砕されている場合,その部分を断層破砕帯または単に破砕帯と呼ぶ。…

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