…この二つの役がともに4世鶴屋南北の作品であるところからみてもわかるように,江戸後期の文化の爛熟期に完成された役柄。河竹登志夫《色悪考》にも詳述されたが,通説では,この役柄の開祖は女方・二枚目を得意にした水木竹十郎(1674‐1721∥寛文4‐享保6)で,工藤祐経を演じた時初めてこの役柄が登場したという。敵役を得意とした7世市川団蔵は,民谷伊右衛門を初めから敵役で演じるのは間違いで,お岩に惚れているのが変心するところに色悪の性根があると語っている。…
※「水木竹十郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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