水火天満宮(読み)すいかてんまんぐう

日本歴史地名大系 「水火天満宮」の解説

水火天満宮
すいかてんまんぐう

[現在地名]上京区扇町

昭和二七年(一九五二)堀川ほりかわ通拡張まで上天神かみてんじん町の南東にあったが、拡張により通り東側の現在地に移った。旧村社。社伝によれば、延長元年(九二三)六月二五日、醍醐天皇勅願により菅原道真の神霊を勧請して、建立された。文明四年(一四七二)九月一〇日、後土御門天皇が行幸して天神神号一軸を下賜したという。「山州名跡志」に「所祭号水火天神、其故ハ此神昔御怨霊ヲ現ジ玉ヘルニ、雷ヲナシ、大雨ヲ現ジ玉フ故也」とあり、水難火難禍除けの神として知られる。例祭は一〇月一〇日(もとは九月一〇日)鳥居の左手に菅公登天とうてん石がある。都に雷火の厄が多く、近江比叡山の法性房尊意(一三代天台座主)が勅を受けて加持祈祷せんとかも川まできたが、大洪水で渡れなかった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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