日本大百科全書(ニッポニカ) 「水連洞」の意味・わかりやすい解説
水連洞
すいれんどう
鹿児島県沖永良部島(おきのえらぶじま)にある鍾乳洞(しょうにゅうどう)。大島郡知名町(ちなちょう)大津勘(おおつかん)にある。大山(おおやま)(240メートル)の南西麓(ろく)に位置する開口部は標高70メートル付近。主洞、奥洞あわせて延長約800メートル。近くにある昇竜洞は流水量が比較的少なく、石柱、石筍(せきじゅん)などが発達しているのに対し、この洞は流水量が多く、リムストーンプール(水たまり)の発達がよい。沖永良部島は表流河川がほとんどみられないが、洞穴内を流れる地下河川は多く、ここでは、それらを暗川(くらごう)とよび、貴重な水源として利用している。本洞付近は奄美(あまみ)群島国立公園の一部をなす。
[塚田公彦]