奄美群島国立公園(読み)あまみぐんとうこくりつこうえん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

奄美群島国立公園
あまみぐんとうこくりつこうえん

鹿児島県南部,奄美群島奄美大島喜界島徳之島沖永良部島与論島などの陸域および海域に広がる自然公園。陸域面積 421.81km2,海域面積 330.82km2。1974年奄美群島国定公園に指定。2017年国定公園の一部区域と新規指定区域を合わせ,新たに奄美群島国立公園として指定された。奄美大島の南西端にある大島海峡沿岸は多島海景観の美しさで知られる。またソテツの群生地やサンゴ礁が取り巻く北東端の笠利崎および笠利半島,笠利湾岸,マングローブが広がる住用川河口のほか,亜熱帯照葉樹林が広がり各種の亜熱帯植物やアマミノクロウサギ,アマミトゲネズミなどの珍しい哺乳類が見られる湯湾岳などがあり,公園区域となっている。喜界島はおおむね平坦で,第四紀に形成された隆起サンゴ礁に覆われている。島の最高点である百之台周辺と,北東岸および南西岸が公園区域に含まれる。徳之島では,犬田布岬(いんたぶみさき)のカルスト台地,喜念の砂丘,最高点の井之川岳,崎原崎(さきばるさき)の岩礁を中心とする北部海岸などが,沖永良部島ではカルスト地形の大山周辺と西部,東部の海岸の一部が,与論島では堡礁裾礁の美しい海岸のほぼ全域が,公園区域に含まれる。また公園内の一部海域は,笠利半島東海岸海域公園地区摺子崎海域公園地区大島海峡海域公園地区与論島礁湖海域公園地区与論海岸海域公園地区に指定されている。

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デジタル大辞泉の解説

あまみぐんとう‐こくりつこうえん〔あまみグンタウコクリツコウヱン〕【奄美群島国立公園】

鹿児島県、奄美群島に広がる国立公園奄美大島南部のリアス式海岸喜界(きかい)島の隆起サンゴ礁地形・沖永良部(おきのえらぶ)島の鍾乳洞群・与論島海岸地形などさまざまな地形がみられる。また、ルリカケスアマミノクロウサギなどの固有で希少な動植物生息・生育する。
[補説]平成29年(2017)国定公園の指定が解除され、国立公園となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

奄美群島国立公園
あまみぐんとうこくりつこうえん

鹿児島県、奄美諸島に広がる国立公園。陸域面積421.81平方キロメートル、海域面積330.82平方キロメートル。奄美群島国定公園(1974年指定)を核に2017年(平成29)国立公園に指定された。うち海域公園は笠利(かさり)半島東海岸、摺子(すりこ)崎、大島海峡、与論島(よろんじま)礁湖、与論海岸の5地区にわたる。奄美大島南部のリアス式海岸、河口部のマングローブ林、湯湾(ゆわん)岳の亜熱帯広葉樹林、喜界島(きかいじま)の隆起サンゴ礁地形、徳之島(とくのしま)の犬田布(いんたぶ)岬や花崗(かこう)岩の巨岩がつらなるムシロ瀬、沖永良部島(おきのえらぶじま)の鍾乳洞(しょうにゅうどう)群、与論島の海岸地形などがおもなものである。これらの島々の位置や気候上の影響などによって、その景観や動植物相は特異である。島の人々の生活、風俗、習慣なども、昔ほどではないが、これらの自然的条件に応じた創意工夫がなされている。交通は、航路のほか、空路が一般的で、奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島には空港がある。

[塚田公彦・編集部 2019年5月21日]


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