江戸橋広小路(読み)えどばしひろこうじ

日本歴史地名大系 「江戸橋広小路」の解説

江戸橋広小路
えどばしひろこうじ

江戸橋南詰から本材木ほんざいもく町一丁目・青物あおもの町・元四日市もとよつかいち町にかけての広小路。明暦三年(一六五七)の大火以前は日本橋四日市町のうちだったが、大火後に火除地設置のための御用地となり、霊巌れいがん島に代地が与えられた(続江戸砂子)。その後元四日市町・青物町・本材木町一―二丁目の預地として江戸橋とともに管理が委任された。天保六年(一八三五)の江戸橋広小路沿革書上(「江戸橋広小路並最寄旧記」旧幕府引継書)によれば、明暦の大火直後から広小路に多くの床見世(床店)が出現したが、寛文八年(一六六八)の町奉行検分により一〇七軒に限定された。元文元年(一七三六)の床店連判帳(同旧記)でも小間物屋五二人・古本屋七人・占卜六人・植木屋三人、その他三九人の計一〇七人の床店商人を数える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の江戸橋広小路の言及

【広小路】より

…人々の集まりやすい両国橋西詰にあった両国広小路は,花火の行われる夏の納涼では特ににぎわい,《江戸名所図会》(19世紀初め)などには床みせとともに芝居,軽業,土弓の小屋が建ち並ぶようすが描かれている。江戸橋南詰の江戸橋広小路には小間物商いが大部分である100軒余りの床みせのほかに,楊弓場,水茶屋などがあり,冬から春にはミカン問屋,年末には松飾商人も商売を許されていた。この一画には牛車置場があり,また房州への船便の出る木更津河岸(きさらづがし)も設けられるなど,まさに交通の要所として人々が集まる盛場であった。…

※「江戸橋広小路」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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