沅江(読み)げんこう(英語表記)Yuán jiāng

精選版 日本国語大辞典 「沅江」の意味・読み・例文・類語

げん‐こう‥カウ【沅江】

  1. 中国湖南省西部を流れ、洞庭湖に注ぐ川。鎮陽江と清水江が合流する湖南省黔陽西方より下流をいう。沅。沅水

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「沅江」の意味・わかりやすい解説

沅江 (げんこう)
Yuán jiāng

中国湖南省西部を流れる河。上流は清水江と呼び,貴州省の雲霧山に源を発する。湖南省黔陽(けんよう)県黔城鎮から下流を沅江と呼ぶ。北東に流れて辰渓県,沅陵県,常徳市を経て,漢寿県で洞庭湖に注ぐ。全長993km,流域面積は8万9900km2。巫水,辰水,酉水などの支流がある。貴州省天柱県遠口鎮より下流は航行可能で,湖南~貴州省間の重要な交通路である。包蔵水力も多く,安江,五強渓,鶯碧灘などの水力発電所も設けられる。流域には森林が繁茂し,松,杉,竹材に富み,西湖木の名で知られる用材の産地である。また古来,五渓蛮の住地として知られていたが,解放後,湘西トゥチャ(土家)族ミヤオ(苗)族自治州が設けられる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「沅江」の意味・わかりやすい解説

沅江
げんこう / ユワンチヤン

中国、湖南(こなん/フーナン)省を流れる川。長江(ちょうこう/チャンチヤン)(揚子江(ようすこう/ヤンツーチヤン))水系に属する。上流は清水江といい、貴州(きしゅう/コイチョウ)省南部、苗嶺(びょうれい)の雲霧(うんむ)山に源を発し、湖南省黔陽(けんよう/チエンヤン)県の黔城鎮に至って初めて沅江とよばれる。北東方に流れ、辰渓(しんけい)、沅陵、桃源、常徳市を経て漢寿で洞庭湖(どうていこ/トンティンフー)に注ぐ。長さ993キロメートル、流域面積約8万9900平方キロメートル。おもな支流に巫水(ふすい)、辰水(しんすい)、酉水(ゆうすい)などがある。貴州省天柱県遠口鎮より下流は舟運が通じ、貴州省東部と湖南省南西部の材木その他農林産物の輸送路として重要である。

[河野通博]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「沅江」の意味・わかりやすい解説

沅江
げんこう

「ユワン(沅)江」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android