沈吟(読み)チンギン

デジタル大辞泉 「沈吟」の意味・読み・例文・類語

ちん‐ぎん【沈吟】

[名](スル)
思いにふけること。考え込むこと。
「しばらく―したあとで」〈藤村・春〉
静かに口ずさむこと。「古歌沈吟する」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「沈吟」の意味・読み・例文・類語

ちん‐ぎん【沈吟】

〘名〙
① しずかにくちずさむこと。
※三教指帰(797頃)下「於是頌詞取畢、沈吟良久乃作書曰」 〔李白‐送王屋山人魏万還王屋詩〕
② 思いにふけること。考え込むこと。
懐風藻(751)過神納言墟〈藤原万里〉「放曠遊嵆竹、沈吟佩楚蘭」 〔魏武帝‐短歌行
③ 落ちこむこと。困窮すること。
※山城禅定寺文書‐正慶元年(1332)一一月日・山城禅定寺百姓等重申状「縦雖免許之先蹤、争不窮民之沈吟。呪於先蹤乎」

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普及版 字通 「沈吟」の読み・字形・画数・意味

【沈吟】ちんぎん

深く心に思う。魏・武帝〔短歌行〕楽府 たる子(し)が衿(きん) 悠悠たる我が心 但だ君の爲の故に 沈吟して今に至る

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