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沈降係数 ちんこうけいすうsedimentation coefficient

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

沈降係数
ちんこうけいすう
sedimentation coefficient

遠心分離の際に溶質が沈降していく速度を示す係数。超遠心分離機の開発者テオドール・スベドベリにちなんで,Sという単位をもって示し,1Sは 1×10-13秒にあたる。同一の溶質分子でも,溶液の密度,温度,粘度などによって S値は異なり,また一般に分子量が同じならば比重の小さいもの,形状としては近似的に球形であるものよりは球に遠い形のもののほうが,S値は小さい。蛋白質,核酸などの生体高分子や,リボソーム,リゾソーム,ミトコンドリアその他の細胞内顆粒について,S値は最もよく測定されていて,1~数十Sの値になることが多い。脂質の含有量が多いと Sは小さくなり,血漿のリポ蛋白質には超遠心分離で浮上するもの,すなわち Sが 1より小さいものもある。沈降係数は,生化学研究の諸面で,有用な指標として利用される。

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