河上末(読み)カワカミ スエ

20世紀日本人名事典 「河上末」の解説

河上 末
カワカミ スエ

大正・昭和期の社会事業家



生年
明治25(1892)年9月25日

没年
昭和51(1976)年4月13日

出生地
東京

旧姓(旧名)
平岩

学歴〔年〕
東洋英和女学院卒

経歴
キリスト教メソジスト派の牧師平岩愃保の四女。19歳で社会奉仕を志し、ロンドンの看護学校への留学を目指すが、リウマチに罹り断念。26歳のとき神戸女学院のYWCA修養会に参加したのを機に社会主義者・河上丈太郎の存在を知り、文通などで親交を深めたのち大正8年に結婚した。夫は後に代議士となり、戦後には社会党委員長などを歴任するが、昭和40年過労のため死去。その後、亡夫に贈られた供託金で国際親善の会を興し、社会福祉に尽力。43年にはアメリカン・マザーズ・コミッティから日本の母の称号を受けた。著書に「むら雲のかなたに」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「河上末」の解説

河上末 かわかみ-すえ

1892-1976 大正-昭和時代,河上丈太郎の妻。
明治25年9月25日生まれ。大正8年結婚,丈太郎は社会党委員長となるが昭和40年死去。死後,夫におくられた供託金で国際親善の会を設立した。昭和51年4月13日死去。83歳。東京出身。東洋英和女学院卒。旧姓は平岩。名は末子とも。著作に「むら雲のかなたに」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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