河内屋与兵衛(読み)カワチヤヨヘエ

精選版 日本国語大辞典 「河内屋与兵衛」の意味・読み・例文・類語

かわちや‐よへえかはちやヨヘヱ【河内屋与兵衛】

  1. 浄瑠璃「女殺油地獄」の登場人物。大坂天満の油屋河内屋の次男遊里通いにふけって金に詰り、町内の同業豊島屋(てしまや)の女房お吉に借金を申し入れ、断られて殺す。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「河内屋与兵衛」の解説

河内屋与兵衛 かわちや-よへえ

近松門左衛門の浄瑠璃(じょうるり)「女殺油地獄」の主人公。
大坂本天満(もとてんま)町の油商河内屋の次男。放蕩(ほうとう)をかさねて実母から勘当されたが,義父迷惑のおよぶ借金を返済しようとして同町内の油商豊島(てしま)屋の女房お吉に借金を無心してことわられ,殺して金をうばう。のち犯行が露見して捕らえられた。

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世界大百科事典(旧版)内の河内屋与兵衛の言及

【女殺油地獄】より

…この殺人事件はすぐに歌舞伎に仕組まれて上演されているが,本作への影響関係は不明。河内屋与兵衛は小心もののくせにわがままな蕩児であるが,番頭上りの継父徳兵衛にとっては主筋にあたるので足蹴にされても折檻もできないし,実母はその徳兵衛への義理と息子への愛情にはさまれて苦しむ。勘当された与兵衛は新銀二百匁の返済に窮して隣家の油屋豊島屋(てしまや)の女房お吉に頼みこむが,ことわられてお吉を殺す。…

※「河内屋与兵衛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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