日本大百科全書(ニッポニカ) 「泡雪かん」の意味・わかりやすい解説 泡雪かんあわゆきかん 卵白、寒天、砂糖でつくる夏向きの和菓子。淡雪かん、沫雪かんとも書く。また単に泡雪ということもある。寒天に大量の砂糖を加えて練り上げ、そのまま冷却すれば金玉(きんぎょく)かん、冷却の前に泡立てた卵白を混ぜて冷ませば泡雪かんができる。香料を加えたり、金玉かんと重ねたりの手法で涼感を誘う菓子となる。1785年(天明5)刊の『玉子百珍』に、卵白を漉(こ)して泡立て、薄板にのせて蒸す、という沫雪の仕方がある。料理の「蒸し」を寒天の凝固性に変えてつくられたのが泡雪かんである。山口県下関市、愛知県岡崎市の名菓。[沢 史生] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例