波多野敬直(読み)はたの・よしなお

朝日日本歴史人物事典 「波多野敬直」の解説

波多野敬直

没年:大正11.8.21(1922)
生年嘉永3.10.10(1850.11.13)
明治大正期の司法・宮内官僚。肥前小城藩(佐賀県)藩士波多野久蔵の子として生まれ,興譲館草場船山に学ぶ。維新後,その才能が認められて藩の命令で明治5(1872)年南校に入学,ドイツ法を学ぶ。7年司法省に入省,以降順調な道を歩み,32年司法次官,36年には第1次桂太郎内閣で司法大臣となる。さらに39年には貴族院議員勅選される。大正3(1914)年宮内大臣となり,大正天皇即位の大礼を司る。宮内大臣としての彼は元老山県有朋の下で,大正天皇をめぐる種々の難問に対処した。

(季武嘉也)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「波多野敬直」の解説

波多野敬直 はたの-よしなお

1850-1922 明治-大正時代の官僚。
嘉永(かえい)3年10月10日生まれ。肥前小城(おぎ)藩(佐賀県)藩士の子。明治7年司法省にはいり,函館控訴院長,東京控訴院検事長などをへて,36年第1次桂内閣の法相となる。39年貴族院議員。44年東宮大夫。大正3年から9年まで宮内大臣をつとめた。大正11年8月29日死去。73歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android