泥染(読み)ドロゾメ

デジタル大辞泉 「泥染」の意味・読み・例文・類語

どろ‐ぞめ【泥染(め)】

媒染剤鉄分を含んだ泥を用いる染色法。日本では大島つむぎなどにみられる。

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精選版 日本国語大辞典 「泥染」の意味・読み・例文・類語

どろ‐ぞめ【泥染】

  1. 〘 名詞 〙 媒染に鉄分のある泥に漬けて染める染色法。染料によって黒褐色黒色などに発色する。大島紬・黒の八丈縞五日市黒八丈などがこの染色法を用いる。
    1. [初出の実例]「今のどろぞめなどと云の色にて、ねずみ色の少しこきやうなものなり」(出典:随筆・遠碧軒記(1675)下)

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世界大百科事典(旧版)内の泥染の言及

【イグサ(藺草)】より

…7月中旬に,茎のつやが増し,弾力のある強さがでてきたら刈り取る。
[加工]
 刈り取った茎は結束し,ただちに泥水に漬けて泥染(どろぞめ)をする。泥染後よく水を切り,地面に並べて天日に乾かす。…

【大島紬】より

…大島で織られた絣の紬織物は黒砂糖とともに,薩摩藩の献上品,交易品として藩の重要な財源であった。1850‐55年(嘉永3‐安政2)までの見聞に基づいて書かれた名越佐源太の《南島雑話》には,当時の紬の様子や絣の手括(てくく)り作業や泥染の工程などが図入りで説明されている。しかしこの大島紬が商品として生産され,一般に広く知られるようになったのは明治になってからである。…

※「泥染」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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