洗い堰(読み)アライゼキ

デジタル大辞泉 「洗い堰」の意味・読み・例文・類語

あらい‐ぜき〔あらひ‐〕【洗い×堰】

川をせき止め、その上を水があふれて流れるようにしたもの。川の水量を適当に保ち、または、流れを変えたり、取水口としたりするために築く。

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精選版 日本国語大辞典 「洗い堰」の意味・読み・例文・類語

あらい‐ぜきあらひ‥【洗堰】

  1. 〘 名詞 〙 水流を横切って、川幅いっぱいに石を詰めて造る堰。川の流れを変え、または水位や水量を調節する目的のものと、灌漑給水の取入れ口に構築するものとがあった。
    1. [初出の実例]「石川の洗堰に六七八尺の杭木を一尺間程宛乱に打、石を詰堅めて洗堰したるは何れよりもよく保もつなり」(出典:県令須知(1752頃か)三)

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世界大百科事典(旧版)内の洗い堰の言及

【せき(堰)】より

…河川などの開水路を横断して設けられ,流水をせき上げて,その上を越流させる工作物の総称。したがって,せきとダムには明確な区分はない。しかし,高さが15m以上のものや,土砂を堆積させる目的のもの(砂防ダム)はダムと称し,それ以外のものを一般にせきと呼んでいる。せきの目的には,用水の取水,舟運のための水位・水深の確保,河川の分派点における流量調節,河口部における塩水遡上(そじよう)の防止・高潮防御などがあり,その目的に応じて取水ぜき,分水ぜき,潮止めぜき,防潮ぜきなどに区分される。…

【庄内川】より

…春日井市から河口近くまでは天井川化しており,過去にはしばしばはんらんが起こった。そのため尾張藩は右岸に洗堰(1787完成)を設け,新川へ放流するなどして名古屋城下を水害から守った。また日本有数の白濁河川としても知られているが,これは流域の地質が風化しやすいのに加えて,上流域で陶磁器原料の採掘,洗浄がなされていることによる。…

※「洗い堰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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