洞天(読み)どうてん

精選版 日本国語大辞典 「洞天」の意味・読み・例文・類語

どう‐てん【洞天】

〘名〙 神仙の住む世界。神仙は多く洞中に住み、その中に天があって俗世とは別の世界をなすとされるところからいう。
本朝文粋(1060頃)五・為清慎公辞右大臣第三表〈大江朝綱〉「成雨之謗、雲霽於洞天」 〔劉禹錫‐遊桃源詩〕

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普及版 字通 「洞天」の読み・字形・画数・意味

【洞天】どうてん

神仙の居る所。〔雲七籤、二十七〕十大洞天なるは、大地名山のに處(を)る。是れ上天群仙はして統治するのなり。

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世界大百科事典(旧版)内の洞天の言及

【洞天福地】より

…中国の道教で神仙の住むとされる名山勝境のこと。洞天は,壱中天と同じく,一つの限られた空間の中に全宇宙が存在するという考えから生まれたもののようであるが,同時に,それは地下の霊界とつながりをもった聖なる場としての〈洞窟〉に対する原始的な信仰にも基づくものであろう。この考えが唐代になって整理され,十大洞天,三十六小洞天,七十二福地の名が定められた。…

※「洞天」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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