浅葱裏(読み)アサギウラ

デジタル大辞泉 「浅葱裏」の意味・読み・例文・類語

あさぎ‐うら【浅×葱裏】

着物裏地浅葱色のもの。また、その裏地をつけた着物。
《多く浅葱裏の着物を着たところから》遊里で、江戸勤番に出てきたやぼな田舎武士をあざけっていう語。
「まだ出来ぬ顔へしかける―」〈柳多留・八〉

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精選版 日本国語大辞典 「浅葱裏」の意味・読み・例文・類語

あさぎ‐うら【浅葱裏・浅黄裏】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 衣服の、あさぎ色の裏地。あさぎ色の裏地をつけた着物。
    1. [初出の実例]「あさきうらの事紫の小袖又はあかねなどのうらには付る方も候歟」(出典:貞順豹文書(1548))
    2. 「郡内(ぐんない)の、しまつして着ぬあさぎうら黒羽二重の一ちゃうら」(出典浄瑠璃・心中天の網島(1720)中)
  3. ( 着物の裏地にあさぎ木綿を用いる者が多かったところから ) 遊里で、江戸勤番に出てきた野暮で武骨な田舎侍の客をあざけって呼んだ語。
    1. [初出の実例]「浅ぎうら手をこまぬひて待て居る」(出典:雑俳・柳多留‐一二(1777))
  4. 野暮であること。不粋なさま。
    1. [初出の実例]「琴を習ふは娘でも浅黄うら」(出典:雑俳・藐姑柳(1785)七月朔日)

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