浜方(読み)ハマカタ

デジタル大辞泉 「浜方」の意味・読み・例文・類語

はま‐かた【浜方】

浜の方面
浜に住む人々。特に、漁業など海に関する仕事に携わる人々。

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精選版 日本国語大辞典 「浜方」の意味・読み・例文・類語

はま‐かた【浜方】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 浜の方面。はまおもて。
    1. [初出の実例]「馬の鼾におつる凌霄(のうせん)一風〉 浜かたにたえずたふたりつかみあひ〈堤亭〉」(出典俳諧・たころがさ(1704))
  3. 沿海集落。また、そこに住む人々。特に、漁業や海運などにたずさわっている人々。浦方
    1. [初出の実例]「浜方(ハマカタ)との取引ある毎に」(出典:風俗画報‐一六〇号(1898)人事門)
  4. 江戸時代、大坂堂島米市場の米仲買

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世界大百科事典(旧版)内の浜方の言及

【浦・浜】より

…そこでは,荘園制的な浦の上級領有権が解消し,その下に潜在していた共同体的水面領有が村中総入会の形をとって純粋に現れ,神人・供御人などの特権的漁民身分も特定の場合を除いて消滅した。領国権力に対して水手役を負担するもののみが漁民身分として公認され,水手役を負担する浦浜のみが,浦方・浜方として村方・地方から区別されて漁業権を認定される近世的漁業制度が成立するのである。そしてこれ以降,近世漁業は,浦浜の世界を基盤としながらも,浦方と地方の漁業権相論,沖合漁業への進出,海産物の商品的加工・肥料化など全領国経済にかかわる問題として展開していくこととなる。…

【大名貸】より

…しかし両替屋はすでに多額の貸付けをもち,返済能力ありとみられる藩との関係を絶つことはできず,取引継続の線で藩債整理をすすめ,貸付先の選別につとめた。 その選別で除外された藩は,浜方からの借入れに依存した。浜方とは,幕府が米価引上策として堂島米会所における米切手売買,帳合米取引を行う米仲買と,帳合米取引の清算機関たる米方両替とであって,米切手を担保とした大名貸である。…

【堂島米市場】より

…米仲買株はその後増加し,計1351枚(一説に1300枚)となる。米仲買は浜方と総称され,堂島15町に住したが,蔵米の入札を行うほか,正米方,帳合方,積方の3種のうち1種または2種を兼業した。積方とは正米の蔵出しおよび輸送を行うものである。…

※「浜方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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