浜松宿(読み)はままつしゆく

日本歴史地名大系 「浜松宿」の解説

浜松宿
はままつしゆく

[現在地名]浜松市伝馬町・肴町・田町・旅籠町・塩町・連尺町など

東海道の宿で、江戸から二九番目。東方の見付みつけ宿(現磐田市)まで四里八町、西方舞坂まいさか宿(現舞阪町)まで二里半一二町。当宿で本坂通が分岐し、気賀けが宿(現細江町)まで四里八町であった(宿村大概帳)

〔宿の成立・御役町〕

慶長六年(一六〇一)正月の浜松年寄中宛の徳川家奉行衆連署伝馬掟書(杉浦家文書)によれば伝馬三六疋、地子免除二千一六〇坪、積荷は一駄につき三〇貫目と定められている。十王じゆうおう町とよばれていた伝馬てんま町が町内の三二軒で伝馬役を勤め、問屋役は助右衛門(杉浦氏)が勤めたという。また慶長年間にさかな町・町・旅籠はたご町が歩役町(歩方役町)に指定されて人足一二八人を負担することとなり、駄賃伝馬五五疋の稼働を許された。元和二年(一六一六)には伝馬町が伝馬七五疋を負担することとなり、不足時には在郷から雇馬を徴発することができるようになった(以上「浜松宿御役町由来記」東京大学史料編纂所蔵、文政三年「浜松宿古来書留」岡部家文書)。寛永八年(一六三一)問屋役は二人となり、月番交替制となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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