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海岸侵食 かいがんしんしょく

大辞林 第三版の解説

かいがんしんしょく【海岸侵食】

砂浜の海岸で、堆積定着する土砂の量が流出する土砂の量を下回り汀線ていせんが後退すること。 〔自然の要因のほか、上流のダム建設による河川からの土砂流出量の減少、港湾構造物による砂の移動の変化などが指摘されている〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

海岸侵食
かいがんしんしょく

海の波や潮流によって海岸が侵食され後退する現象。海食ともいう。一般に波高の大きい波は、陸地を侵食する力が大きい。また、海岸を構成する岩石が軟弱な場所では、海岸侵食を受けやすい。したがって、外洋に面した場所で、第三紀層や第四紀層の軟弱な地層の分布する所が、海岸侵食の激しい所と一致する。また、潮流による海岸侵食現象は、潮差の大きな地方のデルタ海岸にみられる。
 岩石の硬い地質でも、断層などの割れ目に沿って選択的な侵食が行われることがあり、長期的には相当な幅にわたって海岸侵食がみられるものである。やや短期的にみると、海岸線は砂礫(されき)の供給量と波の力とのバランスのうえに保たれている。したがって、河川上流部でのダムの建設とか、河口の付け替え、突堤の建設などによって砂礫の供給が減少すると、海岸侵食が激しくなる。アスワン・ハイ・ダムの建設の影響によるナイル川河口部の侵食や、新潟市の海岸侵食などはその例といえる。[豊島吉則]

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