突堤(読み)トッテイ

大辞林 第三版の解説

とってい【突堤】

陸から海や川へ長く突き出した堤防のような建造物。普通には係船のための桟橋をいうが、防波堤・防砂堤をいうこともある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

突堤
とってい
groinjetty

二つの意味をもつ技術用語である。第一の場合は海岸侵食対策に用いられる構造物の名称で、一般にはこれをさすことが多い。突堤は突堤群として用いられ、捨石や消波ブロックを堤防状に築いた透過式のものと、長方形のコンクリートブロック、ケーソン、矢板(やいた)などを堤防状に用いた不透過式のものとがある。いずれも汀線(ていせん)から海側へ数十メートル突出し、間隔はその長さの1倍から2倍程度で、不透過式の場合はやや短めである。突堤の高さは水面より1メートル程度高くし、海岸線へ斜めに入射する波に対して、沿岸方向に移動しようとする砂を阻止し、海浜の侵食を防止する。したがって、斜めに波が入射する海岸では効果が現れる。第二の場合は、港湾の埠頭(ふとう)の一形式である突堤式埠頭をいうときである。これは陸岸から海中へ幅150~300メートル、長さ数百メートルの埠頭を突出させ、これに船舶の係留施設、倉庫、上屋などを配置したもので、代表的な埠頭形状の一つである。[堀口孝男]

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精選版 日本国語大辞典の解説

とっ‐てい【突堤】

〘名〙 陸から海や川に長くつき出した、細長い堤防。港湾では防波堤として潮流を制し、河口では防砂堤として砂の侵入を防ぎ、船舶をつけて荷役を行なったりする。
※上海(1928‐31)〈横光利一〉一「突堤に積み上げられた樽の上で」

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世界大百科事典内の突堤の言及

【海岸保全】より


[海岸保全施設]
 上記の海岸保全事業を行うために,種々の海岸保全施設が築造される。これらの構造物を大別すれば,(1)海岸堤防および海岸護岸,(2)突堤および導流堤,(3)離岸堤になる。海岸堤防と海岸護岸は陸岸を防御するために,海岸線に並行して作られる構造物で,高潮対策のために用いられる場合には防潮堤と呼ばれることがある。…

※「突堤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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