海底地震計(読み)かいていじしんけい(その他表記)ocean bottom seismometer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「海底地震計」の意味・わかりやすい解説

海底地震計
かいていじしんけい
ocean bottom seismometer

水深数千mの海底に設置して地震を観測するための地震計。電力供給やデータ通信のためケーブルで陸上とつながれたケーブル式海底地震計と,小型の耐圧容器にデータ収録装置やバッテリーを組み込んで船上からの指令で浮上する自己浮上式海底地震計の 2種類に大きく分けられる。地球表面の約 3分の2を占める海域には,海洋プレートが生成される場である中央海嶺や,海洋プレートが大陸プレート下に沈み込む海溝があり,プレートテクトニクスの理解や海溝型巨大地震(→プレート境界地震)の解明に重要な場所であるため,観測が必要とされる。日本近海では東海地震(→東海地震モデル)の想定震源域である東海沖や房総沖,相模湾などにケーブル式海底地震計が敷設されている。また海域での大地震や群発地震の際は 100台以上の自己浮上式海底地震計を配置した稠密な観測を実施することがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む