浸剤(読み)しんざい

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

浸剤
しんざい

生薬(しょうやく)を精製水で浸出した液剤。生薬を適当な大きさに切り、この50グラムを浸煎剤(しんせんざい)器に入れ、精製水50ミリリットルを加え、約15分間潤したのち、熱精製水を900ミリリットル注ぎ、数回かき混ぜながら5分間加熱し、冷やしたのち、布で漉(こ)して製する、と日本薬局方では規定している。生薬の有効成分に応じて、浸出水の温度、浸出時間、加熱時間、濾過(ろか)時の温度が決められ、煎剤とともに生薬類の投与法の一つである。キキョウ浸、オンジ浸、バッカク浸、セネガ浸、センナ浸などがかつては用いられたが、現在では製剤技術の進歩により、エキス剤をはじめ、顆粒(かりゅう)剤、カプセル剤などが繁用されるようになり、この種の剤形は衰退の一途をたどっている。

[幸保文治]

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精選版 日本国語大辞典の解説

しん‐ざい【浸剤】

〘名〙 こまかく砕いた薬物に熱湯を注ぎ、かきまわして成分をしみ出させる薬剤。ふりだし薬。ふりだし。〔慶応再版英和対訳辞書(1867)〕

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