涸びる(読み)からびる

精選版 日本国語大辞典 「涸びる」の意味・読み・例文・類語

から・びる【涸・枯・嗄】

  1. 〘 自動詞 バ上一 〙
    [ 文語形 ]から・ぶ 〘 自動詞 バ上二段活用 〙 ( 「から(涸)」の動詞化 )
  2. かわいて水分がなくなった状態になる。草木が枯れたさまになる。かれる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
    1. [初出の実例]「いと久しくからびたる居風呂桶に縄をとほし」(出典:随筆・孔雀楼筆記(1768)二)
  3. 物事の様子に生気や豊かさがないさまになる。やせたり、また貧弱なさまになる。かれる。
    1. [初出の実例]「女房の年のよってからひたを姑と云ぞ」(出典:玉塵抄(1563)四四)
  4. 表面的な華やかさが消えて、深みをもったさまになる。さびがでる。かれる。
    1. [初出の実例]「ほそくからびたる哥 宵の間の月の桂の薄紅葉照るとしもなき初秋の空」(出典:無名抄(1211頃))
  5. ( 嗄 ) 音声にうるおいがなくなりかすれる。しわがれる。かれる。
    1. [初出の実例]「此の目代(もくだい)、太く辛(から)びたる音(こゑ)を打出して」(出典今昔物語集(1120頃か)二八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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