混同秘策

山川 日本史小辞典 改訂新版 「混同秘策」の解説

混同秘策
こんどうひさく

宇内(うだい)混同秘策」とも。経世論・政治思想書。2巻。佐藤信淵(のぶひろ)著。1823年(文政6)成立。「皇国万国根本」であるとの平田篤胤の国学思想にもとづき,「世界を混同し万国を統一」する第一歩としての大陸侵略計画と,それにむけての国家組織を構想江戸を中心に日本を14省にわけ,中央には教化・政治の中枢である「大学校」,その下に産業や軍事を統轄する「三台」「六府」の国家機関をおくという,中央集権的な国家像を描いた。「日本思想大系」「日本経済大典」所収。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の混同秘策の言及

【世界連邦】より

…しかし,しばしば強制力をもつ世界法のもと国家主権の一部を委譲した〈世界政府world government〉と同義語として用いられている。世界国家とか世界政府の思想は古くダンテの《帝政論De monarchia》(1310‐12),日本では佐藤信淵の《混同秘策》(1823)以来みられる。 今日の世界連邦運動は第2次世界大戦末期に起こった。…

※「混同秘策」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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