渡沢村
わたざわむら
[現在地名]長岡市渡沢町
長岡町の真南約七キロの金倉山(五八一・四メートル)北西麓、浄土川が山間から平野部へ流れ出た口に開けた集落。北東の村松村小山は、往古魚沼地方から山腰(現古志郡山古志村)や蒲原地方へ通ずる往来頻繁の駅路で、天正年中(一五七三―九二)まで耶麻の駅と称していたが、本村やその西方の隣村蛇山・滝谷は耶麻の駅から妙見に通ずる幹線に位置していた。口碑によると、当地にもと観音堂があった。本尊聖観音像は僧行基の指導で耕地開拓を進めていたとき、河床と覚しき土中から奇木が現れ、行基がその木を刻んで作ったと伝える。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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