渡辺啓助(読み)ワタナベ ケイスケ

20世紀日本人名事典 「渡辺啓助」の解説

渡辺 啓助
ワタナベ ケイスケ

昭和期の推理作家



生年
明治34(1901)年1月10日

没年
平成14(2002)年1月19日

出生地
秋田県秋田市

本名
渡辺 圭介

別名
旧筆名=岡田 時彦

学歴〔年〕
九州帝国大学法文学部史学科〔昭和5年〕卒

経歴
大学卒業後、各地で教師をする。昭和4年岡田時彦名義で処女作「偽眼のマドンナ」を雑誌「新青年」に発表。その後も同誌に作品を発表し、12年に教員生活を辞め、作家生活に入る。時局進展につれ、冒険小説、現地小説と幅を広げ、17年には陸軍報道部嘱託として蒙古に派遣された。戦後怪奇小説や歴史ミステリー、SFなどで活躍。35〜38年日本探偵作家クラブ(現・日本推理作家協会)会長。「オルドスの鷹」で直木賞候補に。その他の主な作品に「北京人類」「クムラン洞窟」「聖悪魔」「島」「鮮血洋燈」「二十世紀の怪異」「海、陸、空のなぞ」「ネメクモア」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「渡辺啓助」の解説

渡辺啓助 わたなべ-けいすけ

1901-2002 昭和-平成時代の推理作家。
明治34年1月10日生まれ。渡辺温の兄。昭和4年岡田時彦の名で「新青年」に「偽眼のマドンナ」をかき,耽美的な作風で注目される。17年冒険小説「オルドスの鷹」で直木賞候補。戦後は「鮮血洋灯」「海,陸,空,のなぞ」「聖悪魔」などを発表。35年から38年まで日本探偵作家クラブ(現日本推理作家協会)会長。平成14年1月19日死去。101歳。秋田県出身。九州帝大卒。本名は圭介。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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