渾侖・渾淪(読み)こんろん

精選版 日本国語大辞典 「渾侖・渾淪」の意味・読み・例文・類語

こん‐ろん【渾侖・渾淪】

[1] 〘名〙
宇宙の形成以前の万物渾沌として分離しないこと。こんりん。
② 渾沌として未分化のままひとかたまりになっているもの。また、黒くて固く丸いもの。こんりん。
※宝覚真空禅師録(1346)乾・山城州西山西禅寺語録「填溝塞、擘破渾崙
[2] 〘副〙 まるごと。そっくりそのまま。ことごとく。全く。
壒嚢鈔(1445‐46)二「悉くと云躰の事をこんろんと云は何事ぞ。未其字を不見、若崑崙と書歟。然らば彼山は一山挙(こぞ)りて良玉也。されば土石皆王なれば崑崙は悉く美玉也と云心歟」 〔耶律楚材‐謝聖安澄公饋葯詩〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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