湯ノ鶴(読み)ゆのつる

改訂新版 世界大百科事典 「湯ノ鶴」の意味・わかりやすい解説

湯ノ鶴[温泉] (ゆのつる)

熊本県南西部,水俣市南部にある温泉。湯出(ゆのづる)温泉ともいう。鹿児島県境の矢筈岳(687m)の北東麓,湯出(ゆで)/(ゆのづる)川の渓谷に臨む。単純硫化水素泉,45~52℃。源平合戦のころ,傷ついたツルが湯浴みしているのを平家の落人が発見したという伝説がある。1895年ころから湯治宿ができ始め,現在は狭い道の両側に古風な10軒ほどの湯治宿と共同浴場が立ち並び,各所に湯煙が立ちのぼる。1979年国民温泉の指定を受け,家族連れや老人団体が多い。夏は川面ホタルが飛びかい,秋は紅葉が美しく鈴虫祭でにぎわう。温泉を起点大滝,箱滝,座頭滝などを経て標高550m前後の亀齢(きれい)高原に出るハイキングコースがある。高原からは天草霧島桜島の眺望がよく,かつて登山した頼山陽の詩碑が建っている。
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