日本歴史地名大系 「湯之浦村」の解説 湯之浦村ゆのうらむら 鹿児島県:日置郡吹上町湯之浦村[現在地名]吹上町湯之浦和田(わだ)村の北に位置し、東は下福元(しもふくもと)村(現鹿児島市)。中世は伊作(いざく)庄に含まれた。建武四年(一三三七)五月一六日、僧善恵は上湯浦(かみゆのうら)について誤って安堵の下文を与えられたが、伊作川の南(地頭分)であるので今後異議を唱えることはないと地頭伊作宗久に去状を出している(「僧善恵去状」島津家文書)。また正平九年(一三五四)と推定される島津道恵自筆譲状(同文書)によれば、宗久は湯之浦の田地を女子に譲っている。応安三年(一三七〇)二月二三日には島津親忠が伊作庄南方を嫡子久義に譲ったが、男子がなければ湯浦のみを女子に譲り、他は惣領職とともに久親(久義の弟)に譲ることとしている(「島津道壱譲状」同文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by