湯岳(読み)ゆたけ

日本歴史地名大系 「湯岳」の解説

湯岳
ゆたけ

壱岐国にみえる中世地名。正平二四年(一三六九)の壱岐神領図(壱岐史拾遺)では惣山方本宮そうやまかたほんぐう八幡大神(現勝本町か)の神領九四町のうちとして湯岳とみえ、同年とされる壱岐国七社神領敷地定書(同書)では志佐氏の領知とする。「海東諸国紀」では壱岐七郷の一つとして「唯多只郷」とみえ、「一岐守護」志佐氏の代官の「真弓兵部少輔源武」が当地の主と記され、世祖一四年(一四六九)に図書を受け、歳遣船は一、二艘で、朝鮮王朝との交易を行っていた。成宗六年(一四七五)「一岐州守護代官」の真弓兵部少輔源武が朝鮮王朝に使いを派遣して土宜を献上しているが(「朝鮮王朝実録」同年一〇月甲午条)、真弓武はその後も同七年一一月・同八年九月・同一〇年六月・同一一年九月・同一二年四月・同一六年二月・同一九年二月・同二〇年四月などに通交を重ねている(同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android