湯本塩原村(読み)ゆもとしおばらむら

日本歴史地名大系 「湯本塩原村」の解説

湯本塩原村
ゆもとしおばらむら

[現在地名]塩原町湯本塩原

上塩原かみしおばら村の南に位置する。万治二年(一六五九)の大地震までは北西あか川沿いの元湯もとゆに集落があったが、のち大塩おおしお沢沿いの新湯あらゆに移る。元湯温泉は塩原温泉の発祥地で、大同元年(八〇六)の発見とも伝える。応永九年(一四〇二)七月一日、諸公事を停止して宇都宮興禅こうぜん寺に湯料所として「塩谷庄内上塩原村湯本等」が寄進されている(「宇都宮満綱寄進状写」寺社古状)。また永正九年(一五一二)三月九日、同寺の風呂が破滅のために「塩谷庄内湯本塩原」の土貢が寄進されている(「塩谷孝綱寄進状写」同書)。今宮祭祀録(西導寺蔵)によると、今宮いまみや神社(現塩谷郡氏家町)回廊の瑞籬役を勤仕した。

近世は初め宇都宮藩領、寛延二年(一七四九)下総佐倉藩領、明和元年(一七六四)再び宇都宮藩領となり、慶応二年(一八六六)高徳藩領となる。慶安郷帳には「湯本塩原村」とあり、村高は畑方のみで一一二石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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