朝日日本歴史人物事典 「源定房」の解説
源定房
生年:大治5(1130)
平安末・鎌倉初期の公卿。村上源氏の権中納言雅兼の4男。母は大納言源能俊の娘。右大臣源雅定の猶子となり,美福門院に仕えて昇進。久寿2(1155)年美福門院が養育していた守仁親王(二条天皇)が東宮となると,東宮権亮となり,蔵人頭を経て保元2(1157)年参議に上る。翌年二条天皇の即位に伴って従三位に叙せられ,長寛2(1164)年には中宮藤原育子の権大夫となるなど,二条天皇に近侍した。また美福門院の死後はその娘の八条院にも仕え,応保1(1161)年に八条院の別当となる。仁安3(1168)年に大納言となり,晩年には後白河法皇の別当にもなった。
(土谷恵)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報