愛知県西部、海部郡(あまぐん)にある町。名古屋市とは庄内(しょうない)川を挟んで境を接する。1975年(昭和50)町制施行。名古屋市のベッドタウン化していて、名古屋市水道局の浄水場もある。干拓新田地帯で海抜ゼロメートルの沖積低地。江戸時代には尾張(おわり)藩の純水田農村。第二次世界大戦後は住宅地に変わった。国道302号が通じ、東名阪自動車道と名古屋第二環状自動車道が町の南端で接続する。馬島清眼(まじませいがん)(馬島流眼科の祖)に始まる日本眼科医学の発祥地で、明眼院(みょうげんいん)がある。特産品としては竹材の扇骨(おうぎぼね)があった。面積6.59平方キロメートル、人口3万2399(2020)。
[伊藤郷平]
『『大治町史』(1979・大治町)』
愛知県西部,海部(あま)郡の町。1975年町制。人口2万9891(2010)。庄内川下流西岸に位置する。濃尾平野にあって米作のほか,キュウリ,ダイコンなどの野菜やミカンなどの果樹の栽培が盛んであったが,名古屋市に隣接することから,近年住宅建設や金属,機械,繊維などの工場進出が活発で,人口は増加を続けている。馬島に天台宗の名刹(めいさつ)明眼院(みようげんいん)があり,江戸時代には眼病治療所として知られ,入院寮51部屋を数えたという。東名阪自動車道のインターチェンジがある。
執筆者:萩原 毅
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