滂沱(読み)ボウダ

デジタル大辞泉 「滂沱」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐だ〔バウ‐〕【××沱】

[ト・タル][文][形動タリ]
雨の降りしきるさま。
「唯猛雨の―たるを聞くのみ」〈織田訳・花柳春話
涙がとめどもなく流れ出るさま。
「涙―として禁ぜず」〈秋水・兆民先生〉
汗・水などが激しく流れ落ちるさま。
馬背流汗―としてきくすべく」〈鏡花・義血侠血〉

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精選版 日本国語大辞典 「滂沱」の意味・読み・例文・類語

ぼう‐だバウ‥【滂沱】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 雨がはげしく降るさま。
    1. [初出の実例]「若乃。旱魃焦葉。召那伽。以霶沱」(出典:性霊集‐二(835頃)大唐青龍寺故三朝国師碑)
    2. 「唯だ猛雨の滂沱(バウダ)たるを聞くのみ」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉三三)
    3. [その他の文献]〔詩経‐小雅・漸漸之石〕
  3. 涙がとめどなく流れ出るさま。
    1. [初出の実例]「一歎腸廻転、再歎涙滂沱」(出典:菅家文草(900頃)五・仮中書懐詩)
    2. 「涕(なみだ)滂沱(バウダ)として流れたり」(出典:心のたどり(1904)〈綱島梁川〉)
    3. [その他の文献]〔詩経‐陳風・沢陂〕
  4. 激しく流れ、落ちるさま。〔色葉字類抄(1177‐81)〕 〔蜀志‐蒋琬伝〕

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普及版 字通 「滂沱」の読み・字形・画数・意味

【滂沱】ぼう(ばう)だ

涙や雨のはげしいさま。〔詩、小雅、漸漸之石〕、畢(ひつ)(星)に離(かか)り 滂沱たらしむ

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