滅満興漢(読み)めつまんこうかん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「滅満興漢」の意味・わかりやすい解説

滅満興漢
めつまんこうかん

中国、清(しん)朝治下における革命スローガン清朝は、人口の大部分を占める漢民族満洲族が支配していた。清初以来、秘密結社の間に、満洲族の国家である清に反対し、漢民族の国家であった明(みん)を復興させようとする「反清復明」のスローガンが伝えられてきたが、19世紀中ごろの太平天国はこれを発展させ、満洲族を滅ぼし漢民族を復興しようとする「滅満興漢」のスローガンを提唱した。さらに清末、革命運動が起こると、引き続いて「滅満興漢」は基本的目標とされた。1905年結成の中国革命同盟会の綱領にも「駆除韃虜(くじょたつりょ)、恢復中華(かいふくちゅうか)」とあるが、これも内容は「滅満興漢」と同じである。

[倉橋正直]

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旺文社世界史事典 三訂版 「滅満興漢」の解説

滅満興漢
めつまんこうかん

太平天国の掲げた民族主義的スローガン
満州民族の清朝を滅ぼし,漢民族の王朝を興すという意味。初め秘密結社で用いられたが,しだいに発展して民族主義的色彩をもち,特に太平天国が掲げたスローガンとして有名。

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