滲炭鋼(読み)シンタンコウ

デジタル大辞泉 「滲炭鋼」の意味・読み・例文・類語

しんたん‐こう〔‐カウ〕【×滲炭鋼】

表面炭素をしみ込ませて硬くした鋼鉄磨滅しにくく、内部は軟らかいので靭性じんせいがある。衝撃振動の強い部分に用いる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「滲炭鋼」の意味・読み・例文・類語

しんたん‐こう‥カウ【滲炭鋼・浸炭鋼】

  1. 〘 名詞 〙 表面に炭素を含滲した鋼。表面は硬く内部は柔らかい。靱性が強く摩耗に耐えるので、歯車ピストンリングなど衝撃や振動を受ける部分に用いられる。肌焼鋼

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の滲炭鋼の言及

【鉄】より

… B.ハンツマンの1740年のるつぼ鋳鋼法の発明もまた製鉄技術における一つの画期であった。浸炭鋼をるつぼに密閉し,その周囲にコークスを詰め,高い煙突で強い引きを生じさせて強熱し,溶けた鋼を製造する方法である。スラグを完全に分離した鋼は優秀で,人々は初めて真に信頼できる道具鋼を得たのである。…

※「滲炭鋼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android