漫ろがまし(読み)ソゾロガマシ

デジタル大辞泉 「漫ろがまし」の意味・読み・例文・類語

そぞろ‐がま・し【漫ろがまし】

[形シク]いかにも落ち着かない。すずろがまし。
山里外面そともの岡の高き木に―・しき秋蝉あきぜみの声」〈山家集・上〉

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精選版 日本国語大辞典 「漫ろがまし」の意味・読み・例文・類語

そぞろ‐がまし【漫がまし】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ( 「がまし」は接尾語 )
  2. いかにも落ち着かない気持で行動していると思われるようなさまである。すずろがまし。
    1. [初出の実例]「山里の外面(そとも)の岡の高き木にそぞろがましき秋蝉のこゑ」(出典:山家集(12C後)上)
  3. いかにも本意に反していると思われるさまである。不満のさまである。
    1. [初出の実例]「おもひの外不足あれば、心もおのづと不覚(ソゾロ)がましく、少の事にも怒つよく」(出典:浮世草子・本朝浜千鳥(1707)一)

すずろ‐がまし【漫がまし】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ( 「がまし」は接尾語 ) いかにも落ち着かない気持で行動していると思われるようなさまである。そぞろがまし。
    1. [初出の実例]「山里のそともの岡の高き木にすずろがましき秋蝉の声〈西行〉」(出典:夫木和歌抄(1310頃)九)

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