潤びる(読み)ホトビル

デジタル大辞泉 「潤びる」の意味・読み・例文・類語

ほと・びる【潤びる】

[動バ上一][文]ほと・ぶ[バ上二]水けを含んでふくれる。ふやける。
「干した貝が水に―・びるように」〈鴎外山椒大夫
[類語]ふやけるとろけるふやかす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「潤びる」の意味・読み・例文・類語

ほと・びる【潤】

  1. 〘 自動詞 バ上一 〙
    [ 文語形 ]ほと・ぶ 〘 自動詞 バ上二段活用 〙
  2. 水分を含んでふくれる。水でやわらかくなる。ふやける。
    1. [初出の実例]「皆人、乾飯のうへに涙おとしてほとびにけり」(出典:伊勢物語(10C前)九)
  3. 大きな顔をする。のさばる。増長する。
    1. [初出の実例]「何国(いづく)の浦の牛の骨馬の骨やら知れぬ身の、ほとび過たる推参」(出典浄瑠璃・都の富士(1695頃)一)
  4. 色香におぼれる。情交深みにはまる。
    1. [初出の実例]「君をこひ茶のたてばもしらで思ひそめつけのちゃわんの、かたじうけないとほとび」(出典:評判記・役者評判蚰蜒(1674)序)

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