日本歴史地名大系 「瀬崎野牧」の解説 瀬崎野牧せざきのまき 鹿児島県:阿久根市西目村瀬崎野牧[現在地名]阿久根市脇本、出水郡高尾野町江内など脇本(わきもと)の北東、高尾野(たかおの)町境にそびえる笠(かさ)山の山麓に設定された牧。脇本地内には瀬崎山・上瀬崎山の小字が残る。「三国名勝図会」では「瀬崎野牧馬苑」とみえ、島津氏初代忠久の家臣本田静観(貞親)が当地に馬を放ったのが牧の始まりとし、「今周廻五里余ありて、馬五百余頭を畜ふ」と記す。山本氏日記(旧記雑録)弘治二年(一五五六)一一月二五日条によると、蒲生合戦の最中の同日、蒲生(かもう)荒比良(現蒲生町)に陣を取った島津貴久の乗馬は「瀬崎野々つき毛」であった。また翌三年正月一日条や同年三月一五日条などにも、島津義久が瀬崎野産の月毛馬に乗っていたことが記される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by