炭酸コバルト(読み)タンサンコバルト

化学辞典 第2版 「炭酸コバルト」の解説

炭酸コバルト(Ⅱ)
タンサンコバルト
cobalt(Ⅱ) carbonate

CoCO3(118.94).硫酸コバルト(Ⅱ)を炭酸水素ナトリウム水溶液に溶かして加熱すると得られる.赤色の粉末.密度4.13 g cm-3.真空中350 ℃ で酸化コバルト(Ⅱ)になる.水に難溶.塩基性塩(炭酸水酸化コバルト)2CoCO3・3Co(OH)2・H2Oは赤紫色または青色プリズム型結晶.市販の炭酸コバルトはこの型である.酢酸コバルト水溶液に炭酸ナトリウムを加えると得られる.冷水に不溶,温水で分解する.酸に溶けて二酸化炭素を発生する.コバルト顔料,他のコバルト塩の原料,水に懸濁すると表面に二酸化炭素を吸着するので光合成触媒として用いられる.[CAS 513-79-1:CoCO3][CAS 12602-23-2:2CoCO3・3Co(OH)2・H2O]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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