点図(読み)テンズ

デジタル大辞泉 「点図」の意味・読み・例文・類語

てん‐ず〔‐ヅ〕【点図】

漢文訓読するときのヲコト点を図にしたもの。→乎古止点をことてん

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精選版 日本国語大辞典 「点図」の意味・読み・例文・類語

てん‐ず‥ヅ【点図】

  1. 〘 名詞 〙 漢文を訓読する時につける、乎古止点(をことてん)を図式化したもの。点(て)。→点図集
    1. [初出の実例]「又置点図角筆等案。面推紙」(出典江家次第(1111頃)一七)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「点図」の意味・わかりやすい解説

点図
てんず

古く漢文の訓読を示すために漢字につけた符号乎古止点 (おことてん) というが,その「点」には多くの種類があり,その種類に応じてどの符号がどのテニヲハなどを表わすかが異なっていた。その各「点」が何に対応するかを図示したものを「点図」 (「点譜」「乎古止点図」) という。漢字1字になぞらえた四方形の枠のしかるべき位置に符号をつけ,その読み方を記し,さらに点図の名称やその使用者としての宗派寺院などを注記したもの。起源平安時代にさかのぼる。その点図を多く集めたものを「点図集」という。鎌倉時代以後につくられたとみられる。

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世界大百科事典(旧版)内の点図の言及

【をこと点∥乎己止点∥遠古登点】より

…また中田祝夫は,これらの諸点はさかのぼれば一元から出て多くに分かれたものと考えている。〈ヲコト点〉を図表にして示したものを点図といい,二つ以上の点図を集めたものを点図集という。秘点と称して,他人にわからないようにとしたのは中世以後のことである。…

※「点図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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