為習ふ(読み)シナラウ

デジタル大辞泉 「為習ふ」の意味・読み・例文・類語

し‐なら・う〔‐ならふ〕【為習ふ】

[動ハ四]
いつも行う。しなれてじょうずになる。
「よろづ右近ぞ空言を―・ひける」〈浮舟
習う。学んで自分のものにする。
「藤十郎と三右衛門二人を一所にして―・はんと思ひ」〈役者論語・耳塵集〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「為習ふ」の意味・読み・例文・類語

し‐なら・う‥ならふ【為習・為慣・仕習】

  1. 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙
  2. いつも行なう。よくなれる。よくなれてうまくなる。
    1. [初出の実例]「源氏に琴の御琴たまひて遊ばす。つつむ事なく、おぼめく事なし。『いかで、かくはしならひけん』と仰せ給て」(出典:宇津保物語(970‐999頃)吹上下)
  3. 学んで自分のものにする。修行する。
    1. [初出の実例]「朝夕我がするわざを目に見、耳にきいて調練する処でしならふ也」(出典:応永本論語抄(1420)子張第一九)

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